2009.01.17開設 <BMファンブログ>聖神パシー受身時に更新予定
昼過ぎに降っていた雨も止み、少々雲はかかっているものの、次界の夜空には数多の星々が光り輝いている。
夜空の星々は、次界や天聖界、天魔界などの世界が創られた時に零れ落ちた、小さな小さな破片だと言われている。
それらの一部は、一つに引かれあい天地球となったが、大部分は広い空に散らばり、夜になると太陽の代わりに小さく光るのだそうだ。
日によって星の位置は異なり、七夕である今夜は、東の高い空から、西の地平線に向かって星が集まっている。
それはまるで煌く大河のように見えるため、人々はこれを『天の川』と呼んでいるのだ。
「うわ、すごい、マリアも来てごらんよ。」
部屋を真っ暗にして夜空を見ていたロココが、別室にいるマリアを呼んだ。
七夕の夜は、できるだけ明かりを消そうと呼びかけているので、空には満天の星が広がっている。
「もう少しで終わるから…ちょっと待て。」
昼間に雨が降ったせいか、少し開けた窓の隙間から涼しい風が吹いてくる。
手に持っていたグラスを傾け、冷たい水を飲み干して窓をもう少し開けてみると、サァッと風が吹きぬけ、風呂上りの火照った体にとても心地が良い。
ロココは、窓越しに見るよりもベランダに出たほうが良さそうだと思い、外にでた。
「何だ、外にいたのか。」
「風がとても気持ちいいよ。」
そう言ってロココは振り返った。
まだ髪が乾いていないせいで、いつもより前髪が上がってるからか、それとも七夕の暗闇がそうさせるのか、何だかいつもと雰囲気が違うようにマリアは感じた。
「おい、わたしの分は?」
「…ん?」
「履物。」
「ああ…、えーと、はい。」
「…。」
ベランダに出るための履物は一揃えしかなかったので、左足の分をマリアに寄こしたのである。
これから取りに行くのも面倒だし、どうせそう長い時間外にいないだろうと思い、仕方なく片足でぴょんぴょんと飛び跳ねながらベランダの手摺につかまった。
「ほう、これはすごいな。」
「でしょ。」
マリアは半乾きの髪をくるくると纏め、右手に持ったうちわで首筋を扇ぎながら空を見上げた。
… …
暫くの間、黙ってぱたぱたとうちわを扇いでいたマリアが、手を止め、空を見上げたまま長く息を吐いた。
ちらりと横を向くと、マリアのほっそりとした白い首筋がやたらと目に入る。
先ほどまで涼しいと思っていたのに、急に暑くなってきたような気がしてきた。
「…マリア、うちわ貸して。」
「ん…。」
うちわではなく、差し出された右手をつかみ、ついでにグッと左手で引き寄せる。
「…こっちの方が良く見えるよ。」
「…暑いんじゃなかったのか?」
「…。」
「…。」
織姫と彦星のように、二つのシルエットが一つに重なった。
[あとがき]
なんとかUP。
付け焼刃ですが、ほっとしました。
はっきり言って、(1)は前座以下ですね。
過去を暴露されたヤマトが可愛そう(?)なだけです。
shitoがうな天食べたかっただけとも言う。
最初にあとがきに載せていたオマケは別にしてみました。
特に分量が増えたわけでもなんでもないですが・・・
⇒(オマケ)へ
夜空の星々は、次界や天聖界、天魔界などの世界が創られた時に零れ落ちた、小さな小さな破片だと言われている。
それらの一部は、一つに引かれあい天地球となったが、大部分は広い空に散らばり、夜になると太陽の代わりに小さく光るのだそうだ。
日によって星の位置は異なり、七夕である今夜は、東の高い空から、西の地平線に向かって星が集まっている。
それはまるで煌く大河のように見えるため、人々はこれを『天の川』と呼んでいるのだ。
「うわ、すごい、マリアも来てごらんよ。」
部屋を真っ暗にして夜空を見ていたロココが、別室にいるマリアを呼んだ。
七夕の夜は、できるだけ明かりを消そうと呼びかけているので、空には満天の星が広がっている。
「もう少しで終わるから…ちょっと待て。」
昼間に雨が降ったせいか、少し開けた窓の隙間から涼しい風が吹いてくる。
手に持っていたグラスを傾け、冷たい水を飲み干して窓をもう少し開けてみると、サァッと風が吹きぬけ、風呂上りの火照った体にとても心地が良い。
ロココは、窓越しに見るよりもベランダに出たほうが良さそうだと思い、外にでた。
「何だ、外にいたのか。」
「風がとても気持ちいいよ。」
そう言ってロココは振り返った。
まだ髪が乾いていないせいで、いつもより前髪が上がってるからか、それとも七夕の暗闇がそうさせるのか、何だかいつもと雰囲気が違うようにマリアは感じた。
「おい、わたしの分は?」
「…ん?」
「履物。」
「ああ…、えーと、はい。」
「…。」
ベランダに出るための履物は一揃えしかなかったので、左足の分をマリアに寄こしたのである。
これから取りに行くのも面倒だし、どうせそう長い時間外にいないだろうと思い、仕方なく片足でぴょんぴょんと飛び跳ねながらベランダの手摺につかまった。
「ほう、これはすごいな。」
「でしょ。」
マリアは半乾きの髪をくるくると纏め、右手に持ったうちわで首筋を扇ぎながら空を見上げた。
… …
暫くの間、黙ってぱたぱたとうちわを扇いでいたマリアが、手を止め、空を見上げたまま長く息を吐いた。
ちらりと横を向くと、マリアのほっそりとした白い首筋がやたらと目に入る。
先ほどまで涼しいと思っていたのに、急に暑くなってきたような気がしてきた。
「…マリア、うちわ貸して。」
「ん…。」
うちわではなく、差し出された右手をつかみ、ついでにグッと左手で引き寄せる。
「…こっちの方が良く見えるよ。」
「…暑いんじゃなかったのか?」
「…。」
「…。」
織姫と彦星のように、二つのシルエットが一つに重なった。
[あとがき]
なんとかUP。
付け焼刃ですが、ほっとしました。
はっきり言って、(1)は前座以下ですね。
過去を暴露されたヤマトが可愛そう(?)なだけです。
shitoがうな天食べたかっただけとも言う。
最初にあとがきに載せていたオマケは別にしてみました。
特に分量が増えたわけでもなんでもないですが・・・
⇒(オマケ)へ
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