「ちょっと、マリア来て。・・・これこれ。」
先ほどまでソファーで踊っていたマルコはもうとっくにベッドの中。
一番最後にお風呂からあがったマリアは、冷蔵庫からミネラルウォーターを出しコップに注いでいたら、PC画面とにらめっこしているロココに呼びかけられた。
「なんだ?何かいいことでも分ったのか?」
「まあね。コレ見て。」
PCに表示されているのは次界馬事公苑のHP。
しかも、このGWに馬術大会を開催するというイベント情報。
「・・・?」
「どうも、ここにぽにをが居るみたいだよ。」
「!」
「案外近くだったね。駐車場はないから、電車で行くとして、まあマルコを連れていても1時間で行けるだろうしいいんじゃないかな?」
本当は車で移動するのが一番楽なのだが、駐車場がないのならあきらめるしかない。
それに、たまには家族で電車に乗って出かけるのもいいだろう。
「そうだな・・・、弁当でも作って連れて行ってやるか。このポニー競馬というのも面白そうだしな。」
「じゃ、決まりだね。お弁当をよろしく!私は何か準備しておくことある?」
「ん~、ポニー競馬は何日にやっているか確認しておいてくれ。」
「了解。マルコ喜ぶだろうなあ。」
二人は顔を見合わせて微笑んだ。
「弁当は何がいいか・・・マルコのおやつも用意しないと。お前は何が食べたい?」
「えっと、そうだなあ。卵サンドとかいいよね。」
「そうだな。明日弁当特集の本でも見てくるか。」
「だね。じゃ、今日はこれでPC終わりっと。」
PCを終了させて立ち上がったロココは、マリアの腰に手を回し寝室に誘導する。
「・・・まだ髪乾かしてないぞ。」
「え~、じゃあ早く乾かしてきて。」
「ん。」
いい子におねんね中のマルコは、親二人の計画も知らず夢の中である。